国立研究開発法人 産業技術総合研究所
人間情報研究部門
Human Informatics Research Institute
産業技術総合研究所のトップページへ
人間情報研究部門のトップページへ
Top > ニューロリハビリテーション シンポジウム2018

【人間情報研究部門】シンポジウム

ニューロリハビリテーション シンポジウム2018 「介入研究のフロンティア」

リハビリテーション(以下、リハビリ)訓練によって脳内にどのような変化が起き回復に繋がるのかを解明し、効果的な訓練を実現するための基盤技術―ニューロリハビリ技術の開発が注目されています。 産総研では、この研究を戦略的に推進しています。

ニューロリハビリ技術を確立するためには、リハビリ訓練を行った際に生じる脳活動の変化をモニタリングし、回復機序を神経科学的に明らかにすること、またその知見を用いて効果を最大化する介入方法を開発することなどが有効であると考えられます。 産総研 情報・人間工学領域は、各種の介入方法の開発と併せて、それらの有効性を大規模な医療・介護・福祉データに基づいて追跡・評価する手段の研究を進めています。 将来的には、効果的なリハビリ訓練サービスを個々の状況やニーズに応じて提供できるような医療の支援を目指しています。

情報・人間工学領域 人間情報研究部門 研究部門長 持丸正明

新着情報

開催概要

シンポジウム名  産総研 ニューロリハビリテーション シンポジウム2018 「介入研究のフロンティア」 (案内用ポスター)
大会長 持丸 正明 (人間情報研究部門 研究部門長)
実行委員長 山田亨 (人間情報研究部門)
日時  2018年11月17日 (土) 13:00~ (受付は12:00より開始)
内容  講演 (5件)ポスターセッション (24件程度)
会場  機械振興会館 B2ホール (東京都港区 東京タワー向かい)
〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 (http://www.jspmi.or.jp/kaigishitsu/access.html)
会費 無料
定員 200名
主催 産業技術総合研究所 情報・人間工学領域

本シンポジウムは事前登録制となっております。 参加をご希望の方はこのページ下部の「事前参加登録」よりご登録ください。

プログラム

プログラムおよびポスターセッションの演題リストはこちらからご覧になれます。

12:00開場・受付開始
13:00~13:10開会挨拶
横井 一仁 (産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 研究戦略部長)
13:10~14:20基調講演
「ニューロリハビリテーションは機能回復の生物学的運命を変えることができるか」
宮井一郎 (社会医療法人大道会 森之宮病院)
14:20~14:45講演I
「脳損傷モデルサルを用いたリハビリ評価・介入技術の開発」
肥後範行 (産業技術総合研究所)
14:45~15:10講演II
「シナプス生理学に基づいた薬剤介入によるリハビリテーション促進法の研究開発」
阿部弘基 (横浜市立大学 学術院 医学群)
15:10~16:20ポスターセッション (コーヒーブレイク)
16:20~16:45講演III
「運動学的介入に伴う神経可塑性の促進」
金子秀和 (産業技術総合研究所)
16:45~17:10講演IV
「高齢者の咀嚼・嚥下支援技術」
遠藤博史 (産業技術総合研究所)
17:10閉会挨拶
持丸 正明 (人間情報研究部門 研究部門長)

(尚、シンポジウム終了後、17:30より同会館内レストラン ニュー・トーキョーにて懇親会を開催いたします。)

Top ∆

講演概要

基調講演

宮井一郎

社会医療法人大道会副理事長、森之宮病院院長代理

略歴

1984年 大阪大学医学部卒。大阪大学第2内科、住友病院神経内科、米国コーネル大学などを経て
2000年 大道会ボバース記念病院神経リハ研、2002年同院長
2006年より現職

役職

大阪大学医学部臨床教授, 日本リハ医学会代議員・専門医・指導医、日本神経学会代議員・専門医・指導医、日本脳卒中学会評議員・専門医、日本ニューロリハ学会理事、光脳機能イメージング学会理事、日本リハ病院・施設協会理事、回復期リハ病棟協会副会長、日本医療機能評価機構 評価事業運営委員、医薬品医療機器総合機構 専門委員、Neurorehabilitation and Neural Repair, Associate editorなど。

著書

脳から見たリハビリ治療.講談社(2005)、学習と脳,サイエンス社(2007)、NIRS -基礎と臨床-新興医学出版社(2012)、回復期における高次脳機能障害へのアプローチ-病態評価に基づく対応-.全日本出版会(2016)、脳卒中の神経リハビリテーション-新しいロジックと実践.中外医学社(2017)など。

講演概要
「ニューロリハビリテーションは機能回復の生物学的運命を変えることができるか」
脳損傷後の機能回復は、麻痺肢の使用に伴う脳の機能的・構造的な再構築と関連することが明らかになった。
故に課題指向型練習と脳の適応的変化を誘導する様々な手法を組み合わせ、機能回復を促進することがニューロリハビリテーションの最大のミッションであろう。
一方、課題指向型練習の特異的効果や量的効果が必ずしも明確でないことや、運動麻痺や高次脳機能障害は「70%ルール」に従って回復するという報告など、無視できない臨床的知見も散見される。
ニューロリハビリテーションが生物学的運命を変えるというためには、繰り返される練習の一回一回の質の確保、運動課題遂行の改善が真の回復によるものか、代償の結果なのかを厳密に評価すること、70%ルールのプラス残差・マイナス残差の説明因子の探索などが課題となる。

Top ∆

講演I~IV

肥後範行

産業技術総合研究所

講演概要
「脳損傷モデルサルを用いたリハビリ評価・介入技術の開発」
脳損傷後の機能回復をもたらす神経システムの可塑的変化を知るために、脳損傷モデル動物を用いた実験的研究が重要な役割を果たしている。我々は、ヒトに近い体格と脳を持つサルを用いて、手指の巧緻動作の回復をもたらす脳の変化を解明してきた。本発表では、損傷周囲の脳領域で生じる機能及び構造変化を紹介するとともに、サル脳に対して機能的近赤外分光法(fNIRS)を適用し、脳損傷後に生じる活動変化を同定した最近の成果を報告する。さらに、サルを用いた我々の実験系を開発のプラットフォームとして活用し、リハビリの評価・介入技術の開発を加速する可能性を考察する。

阿部弘基

横浜市立大学 学術院 医学群

講演概要
「シナプス生理学に基づいた薬剤介入によるリハビリテーション促進法の研究開発」
リハビリテーションによる機能回復を促進する有効な薬剤は存在しない。我々は経験依存的にAMPA受容体シナプス移行を促進する薬剤edonerpic maleateを同定し、本剤が齧歯類・霊長類において運動機能回復促進効果を持つことを示した (Abe, H et al., Science 2018)。現在、本薬剤の治験へ向けてヒト脳梗塞回復過程におけるAMPA受容体脳内分布変化の解明を目指すPET イメージング研究を展開している。本発表ではこうした取り組みを紹介し、機能回復過程におけるAMPA受容体の重要性と薬剤介入によるリハビリテーション促進法の可能性を考究する。

金子秀和

産業技術総合研究所

講演概要
「運動学的介入に伴う神経可塑性の促進」
近年、ロボット技術を用いたリハビリテーション(以下、リハビリ)への期待が高まっている。しかし、ヒトでは障害の程度や訓練に対するモチベーションなどを一定にすることが困難であるため、その効果の検証は容易ではない。本発表では、従来のロボット技術を用いたリハビリ訓練法について俯瞰し、実験動物(ラット)を用いた我々の取り組みについて紹介する。具体的には、片側前肢感覚運動野脳梗塞ラットの脳損傷部位対側前肢に関する学習機能の低下、それを克服するために外力によって深部感覚を誘発することの効果、学習やリハビリ過程を効果的に促進しうる外力の与え方について検討する。

遠藤博史

産業技術総合研究所

講演概要
「高齢者の咀嚼・嚥下支援技術」
脳血管障害や加齢などに伴い摂食・嚥下障害が起きると、誤嚥による肺炎や窒息、食べる楽しみの喪失、さらには食事量が減ることによる栄養状態の低下といった様々な問題が負の連鎖的に生じる。低栄養を防ぐには、口から食べる意欲を失わないことが重要であり、産総研では咀嚼と嚥下を支援することで、高齢者が食べる意欲、楽しみを失わないための食事支援技術の研究開発を行っている。ここでは、現在取り組んでいるいくつかの研究課題を紹介し、そのリハビリテーション応用への可能性について考察する。

Top ∆

ポスターセッション発表

ポスター発表について

ポスター発表 演題

No.発表タイトル 発表者所属機関
1 A町女性高齢者の介護予防の運動と骨盤庭訓体操について 小澤 恵美 下伊那赤十字病院
2 簡易版リーチング測定環境の構築 棚町 兼也 茨城県立医療大学大学院 保健医療科学研究科
3 慢性期脳卒中片麻痺患者に対する両手でのノルディックウォーキングの試み -体幹2点歩行動揺計による比較- 北原 拓真 飯能靖和病院
4 Resting functional MRIを用いた慢性期上肢片麻痺患者における左右一次運動野の機能的結合の検討 野口 光 サカイ脳神経外科
5 マカクサル第一次運動野損傷後の運動機能回復に伴う神経回路の可塑的変化 -腹側運動前野から小脳へと向かう下降性投射経路の増加- 山本 竜也 つくば国際大学/産業技術総合研究所
6 Quadripulse Stimulation (QPS) と拡張現実リハビリテーションシステム (KiNvis) を用いた治療介入による脳機能結合の変化 -脳卒中患者一症例における検討- 米田 将基 慶應義塾大学/湘南慶育病院
7 嚥下筋電計測におけるばらつき要因の検討 -食塊保持位置の影響- 大森 信行 長野県工業技術総合センター/産業技術総合研究所
8 脳活動計測データの体動によるアーチファクト除去に関する基礎研究 桐生 拓弥 公立諏訪東京理科大学大学院 工学・マネジメント研究科 工学・マネジメント専攻
9 嚥下機能の簡便な評価を目指した嚥下音計測に関する検討 内藤 藍 飯能靖和病院 リハビリテーションセンター
10 脳卒中片麻痺症例に対する末梢神経電気刺激(patterned electrical stimulation)の臨床効果 -3症例での検討- 石橋 清成 茨城県立医療大学付属病院/茨城県立医療大学大学院
11 認知課題による運動学習の促進効果 木村 剛英 つくば国際大学
12 脳のリハビリを目指した運動訓練装置の開発 鶴田 和寛 九州産業大学 理工学部機械工学科
13 足底触覚閾値の修飾方法の検討 ―経頭蓋直流電気刺激を用いて― 山本 哲 茨城県立医療大学 理学療法学科
14 行動記録アプリケーションのパイロット版の開発 -介護施設のリーダー職員へのインタビュー調査を通じて- 石川 愛 筑波大学大学院 人間総合科学研究科
15 院内オリエンテーション見当識訓練の試み -「ウェアラブル探知システム」の試用- 坂本 翔太 飯能靖和病院 リハビリテーションセンター
16 fNIRSを用いた筋電義手使用時の脳活動に関する研究 水落 千彰 電気通信大学
17 異種感覚モダリティの情報処理における視空間注意の影響 石井 大典 茨城県立医療大学医科学センター/千葉大学大学院
18 ペンポインティング作業記憶精度に関わるマイクロ動態制御 -リハビリテーション効果定量評価のための基盤技術開発- 瀧田 正寿 産業技術総合研究所/電気通信大学
19 視覚障害リハビリテーションに資するための白杖による床面・路面のテクスチャー情報取得に関する実験的検討 布川 清彦 東京国際大学/筑波大学大学院
20 表情検出器の開発 -笑顔度推定値と心理評定との比較- 藤村 友美 産業技術総合研究所
21 視覚障害者への情報伝達のための支援システムに関する基礎研究 堀 雅陽 公立諏訪東京理科大学大学院 工学・マネジメント研究科 工学・マネジメント専攻
22 腱振動刺激による運動錯覚を用いた新規運動学習手法の確立に向けた基礎的検討 大島 浩幸 東京都立産業技術研究センター
23 子どもの情動調整能力向上のためのメンタルローテーショントレーニングシステムの開発 押山 千秋 産業技術総合研究所/千葉大学/国立精神・神経医療研究センター
24 座位で取り組む運動支援システム開発に向けた足部軽運動の効果に関する一考察 細野 美奈子 産業技術総合研究所

Top ∆

事前参加登録

本シンポジウムへの参加をご希望の方には事前登録をお願いしております。
スペースの関係上,募集人数を越える参加はお受け出来かねますので,お早めにご登録ください。

事前登録受付はこちら → http://seam.pj.aist.go.jp/symposium/NRS2018/registration.php

事前登録は11/15(木)17時で終了させていただきます。

シンポジウム終了後懇親会を行います。
懇親会の参加費は一般3500円 学生2000円です。懇親会参加費は当日支払い受付にて申し受けます。

登録した内容について修正、参加の取り消しを行う場合は、事務局([javascript protected email address])にご連絡ください。

Top ∆